ぬカレーは一日にしてならず

私の界隈でちょっとした噂になっている「ぬカレー」なるスープカレーがある。どんなカレーなのかと言うと説明しづらいのだが、インド、和、中華が喧嘩せず融合した味わいのカレーであり、作り手の苗字が「ぬか」で始まる為「ぬカレー」と名付けられた、そんなカレーである。

つまり、R.O.Xが適当に作ったカレーだ。

あ、意外と説明しやすかった。

適当でも美味しい

ぬカレーが適当に作られているかどうかは定かでないのだが、彼の部屋の散らかり具合やギターのチューニングの具合を鑑みると、繊細な手順で作られているとは考えにくい。適当に作られていると見て問題無いだろう。

そんな(恐らく)適当に作られたぬカレーなのだが、これが悔しいことに美味しいのだ。ぬカレーは何度か店頭販売がされたこともあるのだが、これを食べた皆も賞賛していたので、私の勘違いではなさそうだ。複雑怪奇な味わいにびっくりしていた人も居たようだが。

ちなみに、最近は毎週日曜日にあさがや姉妹なる大人の社交場にてぬカレーを販売しているらしいので、興味がある方は食べに行ってみると良いだろう。

私は遠すぎるので滅多なことでは行きませんが。

ぬカレーの構成要素

どうしたらこの様なカレーでありカレーでない味になるのか。カレーに何を入れているのか作り手本人に聞いてみたところ、あっさりと教えてくれた。パンクロッカーに企業秘密という概念は無い様だ。

きちんとメモを取ったわけでは無いので抜け漏れ間違いがあるかもしれないが、ぬカレーはだいたい下記の物質で構成されている。

スパイス

  • ガラムマサラ
  • クミン
  • コリアンダー
  • チリペッパー
  • 花椒
  • 五香粉
  • 八角
  • ニンニク
  • 生姜
  • 鰹節

具材

  • 玉ねぎ
  • マッシュルーム
  • 鶏手羽元

分量は全て「適当」だそうだ。具材は時々によって若干の変動があり、人参やらじゃがいもやらが入っていることもある。

それにしても、どうやったらこれらのスパイスを混ぜようという発想に至るのだろうか。カレールーを使わずスパイスのみでカレーを作ったことのある人なら分かると思うが、かなり型破りな組み合わせである。

作ってみた

さて、使っているものが分かれば再現したくなるのが料理実験家というもの。早速作ってみた。もちろん手順は知らない。

  1. 熱した油にみじん切りにしたくニンニクと生姜を入れて炒める。
  2. みじん切りにした玉ねぎを加えて飴色になるまで炒める。
  3. 並行して手羽元にも焼き色をつけておく。
  4. スパイスと炒めた具材を全部を鍋にぶち込んでひたすら煮る。たまにアクを取る。

これでまあ食えるものにはなるだろう。

味見

何時間か煮たところで味見を決行。

感想:薄い。水っぽい。何かが足りない。

スパイスの分量を手加減し過ぎたのだろうか。

インド帰りでカレーにうるさい同居人にアドバイスを伺い、鰹節1パックと醤油大さじ2を追加。個人的趣味によりクミンも大さじ1追加。

もうしばらく煮ることにする。

完成

小一時間後にもう一度味見を実施。食べられる味になっていたのでこれで完成とした。

しかし、本場のぬカレーとは程遠い美味しさである。パンクロッカーが適当に作ったカレーとは言え、見よう見まねで適当に作っても再現することは出来ないらしい。

完敗である。ちくしょう。

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