The R.O.Xtock 2016 一人反省開場

ということで、昨日執り行われたTHE R.O.X主催イベント「The R.O.Xtock 2016」は無事に終了した。

イベントを振り返ってみると、プロもアマもジャンル関係なく面白い演者が集結しており、最初から最後まで飽きることなく見続けられる良いイベントであった。老若男女アゲサゲ問わず、全ての人類をR.O.Xファミリーとして歓迎してしまうTHE R.O.Xだからこそ出来るイベントなんだなぁと痛感。他の人間にこんなイベントは開催出来ない。

良いイベントではあったのだが、このまま「めでたしめでたし」と締めくくってしまう訳には行かない。

私は今回、主催のTHE R.O.Xのバンドである「THE R.O.X & Gently Weeps Orchestra」のドラマーとして参加したのだが、このバンドのパフォーマンスがお世辞にも良いとは言えないものだったのだ。既に終わったことを彼是言うのはアレなのだが、次も同じことを繰り返さない為に戒めを込めて反省を書き残しておくことにした。

超個人的R.O.X論

THE R.O.Xというバンドが上手くパフォーマンス出来るか否かは、良くも悪くもTHE R.O.X本人がどれだけ気持ちよくパフォーマンスできるかに掛かっている、と私は解釈している。

某友人のアコーディオン弾きは彼のことを「歌も下手ギターも下手、でも何故かこいつのパフォーマンスは観る人の心を激しく打ち鳴らす。」と評したのだが、彼のステージはこの一言に尽きると思う。上手いとか下手とか、そういう俗っぽい物を超越した何かが宿ったパフォーマンスをするのがTHE R.O.Xなのだ。

つまり、彼の類稀な持ち味を最大限発揮させてやるのがTHE R.O.Xのライブの正道である、と私は解釈している。

となれば、我々サポートメンバーの役割は自明である。彼がパフォーマンスをしやすい環境を作ってやるのが役割だ。

今回はこのサポートが全然ダメだった故に、ライブ中、彼のテンションは明後日の方向に暴走し、曲の構成は消失、テンポマシマシ、ボリュームアンバランス等々のインシデントが多発した。

こういう状況を優しいファンの方々は爆笑して見ていてくれるのだが、その陰で完全に興醒めした方が居ても仕方がない状況だった。

R.O.Xに頼り過ぎた

R.O.Xはイベントを一人で企画、運営しており、単純に演奏だけすればよい私に比べて10倍以上の仕事量があった。出番直前までイベントの調整に奔走していた彼には、当然曲の構成を確認し直したり、楽器の調整をしたり、ウォーミングアップしたりする時間はない。ライブ本番に向けた準備ができないのだ。

さらに、イベントの裏方であることと演者であることでは必要なマインドが全く異なる。「イベントをオンタイムで終わらせるにはどうするか?」を熟慮した後に「こまけぇ事はいいから一発ぶちかますぞ!」という思考の切り替えを行うのは、簡単なことではない。切り替えたつもりになっても、直前までやっていた事象の影響は少なからず残るものだと思う。

元々彼はイベント屋であるため、企画、運営の手腕は私とは比べ物にならない。餅は餅屋に任せておくが吉と思っていたが、もう少し作業を肩代わりするなり、手が回らなくなった事を勝手にこなしておくべきであった。楽器のチューニングくらいなら私にも出来たし、それをしておけば本番における「妙な間」が一つ無くなった筈だ。

R.O.Xの特性に合わせて立ち回れなかった

今回のライブでは、観客席で演奏を聴いていたメンバーからの指摘によりギターの音量が大きすぎる事が判明し、即座に音量調整が行われた。

R.O.Xは、チューニングを始めたとした細かいツマミの調整が苦手である。もちろんツマミの調整ができるに越したことは無いのだが、R.O.Xにはそういう細かいことを超越するのに注力してもらうのが正道である。そんな次元じゃない出所不明の勢いを見せてほしいし、それを期待しているお客さんも多いはずだ。

こういうR.O.Xの特性は既に理解していたのだが、彼の音量や音色の調整をメンバーで請け負うという発想には至らなかった。予め対策出来た事を見落としていたのだ。

リベンジしたい

数あるリハーサルの中では「これR.O.X史上で一番カッコよくね?」といった演奏(自画自賛)にも何度か遭遇し、本番では少なくともその片鱗くらいはお見せできるかと高を括っていたのだが、残念なことに上手く行かなかった。

このまま終わるのはアレなので、万全の布陣でリベンジしたい所存である。何だかんだでR.O.Xに関わっているのは楽しいので、長続きさせたいのだ。

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「The R.O.Xtock 2016 一人反省開場」への2件のフィードバック

  1. ユタカさんという名の神を僕は見た気がしました。僭越ながら、ユタカさんをしてここまで言わせたということに額賀の凄さを垣間見ました。お疲れ様でした。

    1. いやぁぬかたんは凄い奴だよ。
      悔しいが少なくともワタシの世界は変わっちゃったし。

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